- 副業を始める前にチェックしておくべきポイントを知る
- 会社に副業がバレるポイントと回避策を知る
- 副業と見なされない収入アップ方法を知る
この記事では、これから副業を始めてみようかと考えている方に向けて、気を付けておきたいポイント、リスクなどをご紹介していきます。
新型コロナが引き起こした様々な社会の変化、あるいは変化による波及の中で、副業に対する捉え方もかなり変わってきました。
2018年1月には、厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を発表しています。
こうした動きの中で、日本でも副業を解禁する企業の数は年々増加してきています。
とはいえ、現状ではまだ過半数のおよそ企業が副業を認めていないことも事実です。
できれば会社の許可を得ておきたいものですが、背に腹は代えられない懐事情は誰にでもあります。
ましてや、収入減となった方にとってはまさしく死活問です。
いざ副業を始めてから、法律面、規約面で思わぬトラブルに巻き込まれることがないよう、以下でしっかり確認していきましょう。
就業規則の確認
まずは、本業の会社の規則を改めて読み込んでおきましょう。
「読むまでもなく禁止されてるよ!」とスルーされる方もいるかもしれませんが、改めて厳密な線引きと罰則規定を確認しておいた方がベターです。
当然ながら、場合によっては一発でクビなんてことにもなりかねません。
逆に、最近では、副業の「部分的な」容認という形式を取る企業も増加してきています。
この条件としては、具体的にはどの要項が挙げられるでしょうか。
よくあるのは、「本業に支障を来さない」「本業の会社で得た機密情報を持ち出さない、流用しない」など、当り前といえば当り前な内容です。
ご注意いただきたいのは、届出制での認可がある場合と、副業の業種・業務内容によって、容認・禁止の定義がなされている場合です。
まず、届出制での認可の場合ですが、以下のような条件が課されている場合があります。
ここに注意
- 雇用者側への副業内容の告知
- 本業に支障を来さないこと
- 会社に損害を与えないこと
- 上記を誓約するサインチェック2
会社から正式に許可を受けられれば怖いものなしですが、そうもいかなそうな場合は考え物です。
いっそ無許可でやることも手ですが、最低限バレないようにしておく準備と、万一会社側に発覚した場合の覚悟は決めておきましょう。
また、許可を得たといっても、認められた範囲を超えての活動をしてしまえば、結局ペナルティを受けることは免れません。
減給処分に遭って結局収入ダウンになってしまうことのないよう、注意しておきましょう。
業種・業務内容によっての副業容認に関しては、2020年1月に、大手企業の中では比較的早期に副業の一部容認を決定したアサヒビールの例もあります。
日本経済新聞によると、以下のようになっています。
「社員の申請に基づいて会社が認める。社会保険労務士や中小企業診断士といった、企業との業務委託契約を結ぶ形態や、スポーツインストラクターなど個人事業主として収入を得るといった形態での副業を想定する。アサヒとは別の会社と新たに労働契約を結び、会社員として働くことはできない。社員の健康管理などを考慮し、原則として副業を終えてから、本業を始めるまでの間隔を10時間空けてもらう。」
日本経済新聞 2019年12月26日 「アサヒビール、副業解禁 3千人規模」
多くの企業でも見られる形態として、上記下線部分のように、「他社での雇用が発生しない場合に限って」の容認となるケースがあります。
この場合、最近急成長を遂げた「Uber eats」などでは、各配達員との契約は、雇用ではなく業務委託となるので、容認されるというようなことになります。
ただ、このような届出制での副業の容認の場合、内容を審査した結果、細かい理由を付けて差し戻されるなんてケースも珍しくありません。
上司との関係性によっては、「本業でもっと実績を上げるのが先」なんて言われる場合もあります。
突き返されることのないよう、交渉材料は揃えておく方がよいでしょう。
会社にバレる可能性があるポイント
続いては、上記での就業規則のチェック、会社との相談の結果として、副業を容認されなかった場合についてご説明します。
それでもやっぱり副業をしたいという方に向けて、会社にバレる主要なポイントと回避策をご説明していきます。
とはいえ、これで絶対にバレないという方法はないのが現状です。
あくまで参考程度と活用してください。
※当サイトは無許可での副業を推奨しているわけではありません。
あくまでも自己責任でお願いします。
最も気を付けるべきは、住民税の納税額の変動によって副業が発覚することです。
毎月の給与から天引きされる住民税の額は、給与額の総額に基づき決定されます。
そのため、「本業+副業」の給与額のプラスが発生すれば、当然税務署からの住民税の徴収額は加算された形で、会社にも通告されます。
会社の経理担当者が、本業の給与に見合った住民税額よりも高額になっていることに気づけば、当然問い合わせや、上長への報告が発生してきます。
例え給料が日払いや手渡しであっても、給与の発生は雇用先の企業から報告されます。
したがって、収入が発生した時点で、住民税の増額⇒本業の会社にバレるという可能性は変わらずあります。
このリスクを回避するためには、副業で発生した給与分の住民税を、「普通徴収」として自分で納税することがおすすめです。
「普通徴収」とは、住民税の徴収について、勤め先の企業の給与から自動で天引きして納付してもらう「特別徴収」と異なり、自分で手続きして税の納付を行うことです。
副業の確定申告、住民税の申告の際、「普通徴収」で支払うことを選択すれば、本業での住民税とは別に、副業での住民税の通達が直接自身に届くことになるので、税務署から会社に届く通達によって副業がバレるリスクはかなり軽減できます。
ただし、この方法は、自治体によっては必ずしも通用しない方法であることには留意しておきましょう。
本業と副業で住民税の納付を別々にすることを認めていないなど、副業に対して「協力的」でない自治体もあります。
最大の発覚ポイントである住民税の他にも、以下のようなリスクには注意しておく必要があります。
ここに注意
- 社内の噂やネットワークを通じて知られる
- 副業の関係者として名前や顔がネットに載ってしまっているのが見つかる
- 副業しているところを目撃された
飲み会でうっかり気の置けない同僚に話したのが広まってしまった、身内だけのSNSでポロっと言ってしまったことが記録として残ってしまったなど、リスクは無数にあります。
徹底的に隠し通すつもりであれば、仲のいい相手だからと言って迂闊に人に話すことは厳に慎みましょう。
副業と見なされない収入アップ方法
最後に、本業の給料だけでは足りないけど、副業は禁止されているし、会社にバレないように副業をやり続けられる自信もないという方に向けて、副業禁止の会社でも認めてもらいやすい、副業と見なされにくい収入アップの方法についてご紹介します。
- フリマアプリやオークションサイトを活用する
- 株式投資やFXで資産運用を行う
1つ目は、メルカリをはじめとするフリマアプリやオークションサイトを活用することです。
現在はスマホ一つで手軽に出品できるメルカリが人気ですが、Amazon、ヤフーオークションなど、媒体はいくらでもあります。
家電や本、衣料品など、大概のものは売れるので、手数料や出品・発送にかかる手間を差し引いても利益を出すことができるのであれば、十分な収入源とすることができます。
一般的には、「営利目的で、継続的に収入を得る」ことが、副業とみななされるボーダーラインです。
したがって、所有品の中から不要となったものを出品する行為は、副業とみなされることはまずありません。
ただし、フリマサイト・アプリ経由であったとしても、ハンドメイド商品などを複数出品して、毎月数万円単位の収入を得る、というレベルにまでなると、話が変わってきます。
年間での利益が20万を超える場合、明らかに営利目的で行っているとみなされる場合などは、課税の対象となる場合がありますので、ご注意ください。
副業とみなされないもう1つの方法は、株やFXへの投資で収入を得ることです。
原則として、株取引はあくまでも保有する財産内での問題ですので、副業とみなされることはありません。
同様に、保有する不動産物件の取引なども、副業とはなりません。
現在は、少額かつ短時間でも取引を行えいやすいため、ハードルはグッと低くなっています。
慣れてきたら、隙間時間でのちょっとした操作で利益を得ることも可能でしょう。
ただし、こちらにもいくつか注意点があります。
1つは、取引のタイミングを見誤れば、利益どころか損失が発生するリスクがあることです。
投資をやっていれば当り前のことではありますが、初心者が迂闊に手を出して勝てる世界ではありません。
また、副業とはみなされないといっても、本業に支障を来しているのであれば、会社からの追及を免れることは難しいでしょう。
会社のPCで取引を行うことは論外として、頻繁にスマホをいじっていたり、やたらと離席が多かったりすれば、上司や同僚から疑われる可能性もあります。
株を始めるとしても、不要なトラブルを避けるためには、本業の会社の人間には話さない、昼休み等の休憩時間を除き、会社にいる間は操作を行わないなどのルールを設けておくことが賢明です。