- 転職時に今の勤め先から魅力的なオファーを出されたときにどうすればよいかわかる
- カウンターオファーを安易に信じてはいけない理由がわかる
いざ内定をもらって、次の会社に転職しようとした際に、上司にしつこい引き留めにあってしまった。。。
転職活動においては、この引き留めプロセスをどう切り抜けるかもひとつの試練になっています。
今回は、引き留めに応じて、転職をやめてしまった私の実体験から、引き留めのカウンターオファーを信じない方がよい理由について解説していきます。
Contents
実体験!カウンターオファーの内容とそれに応じた結果
まず、私の実体験についてお伝えします。
結果からお伝えすると、カウンターオファーを信じて内定を辞退したものの、結局カウンターオファーの内容が実現されずにまた転職活動をしました。
カウンターオファーを提示されたのは、社会人5年目の終盤でアクセンチュアへの内定が決まったときでした。
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内定をもらってから、当時勤めていた会社とアクセンチュアとどっちを取るか迷ったのですが、内定承諾のサインをし、上司に退職したい旨を伝えると、なかなか退職届を受け取ってもらえないという事態が発生したのです。
退職の慰留をされ、二人きりで数時間の話し合いが複数回続き、私もだんだんと転職しなくてもよいかなと思ってしまっていました。
合計で、20時間程部屋に缶詰めで転職辞退を諭されたのですが、よくある転職引き留めの手口なのですぐに引き上げるようにしてください。
一番長いときで、5時間近く、慰留されたのですが、正直判断力が鈍ってしまいます。警察の尋問の手口とおんなじなんですよね。
当時、私が転職をしたいと思った大きな理由が次の3つです。
・社内向けの仕事が多く、うんざりしていた。自分にとって意味のない嫌な仕事が多い。
・社内で結果を出していたので、充分満足していた。職種を変えて新しいことにチャレンジしたい。
・起業したいので、とりあえず副業からはじめてみたい。
正直、上記がアクセンチュアに転職することで解消できるかは怪しいとは充分理解していました。
一方でサービス業として自分で対価を提供する必要があるところや、副業も許可されていたり、起業している人も多いというところで、当時勤めていた日系大手企業よりは自分の価値を高めることができるのではないかと思ったのが転職をしたいと思った理由です。
これに対して、上司からは次の提案をされました。
・社内向けの仕事が多く、うんざりしている。自分にとって意味のない嫌な仕事が多い。
→嫌な仕事はしなくてよい。嫌だと言ってくれたら仕事を調整する。
・社内で結果を出していたので、充分満足していた。職種を変えて新しいことにチャレンジしたい。
→好きな部署に異動させてあげる。
・起業したいので、とりあえず副業からはじめてみたい。
→副業をしてもよい。なんなら私もサポートする。
このカウンターオファーによって、転職するメリットがないと判断した私は、内定を辞退し、当時勤めていた会社に残ることにしたのです。
結論から言うと、この判断が間違っていました。
結局会社に居残った私は、また元の同じような仕事をして、2年近く同じ部署で過ごすことになってしまったのです。
ちなみに、先ほどのカウンターオファーが結局どうなったかというと、次の通りとなりました。
・社内向けの仕事が多く、うんざりしている。自分にとって意味のない嫌な仕事が多い。
→嫌な仕事はしなくてよい。嫌だと言ってくれたら仕事を調整する。
→異動までは当時の部署の仕事を続けた。仕事の取捨選択はある程度はさせてもらえたが、部署のメンバーの一員として、Noとは言えないことも多かった。
・社内で結果を出していたので、充分満足していた。職種を変えて新しいことにチャレンジしたい。
→好きな部署に異動させてあげる。
→結論異動させてもらえなかった。職種が変わるということもあり、受入側の事業部や部署では、その仕事には就かせてもらえないということだった。代わりに別の部署を提案されたが、希望していたWEBマーケティングの仕事ができそうになかったのでお断りした。
・起業したいので、とりあえず副業からはじめてみたい。
→副業をしてもよい。なんなら私もサポートする。
→結果、副業はやめてほしいと言われた。上司個人としては黙認できるが、会社的には副業を許可することはできないと言われた。
結果、提案された全てのカウンターオファーが結局実現されなかったので、再度転職活動をすることになりました。。。
当初は、上記のカウンターオファーの内容を、1年以内に実現してくれるという約束だったのですが、1年経っても実現されないことから、私も抗議しました。
結局何も実現されず、最終的に上司からは「その選択をした君が悪い。会社員として、君が残るように動いたが、私個人にとっては君が残るメリットは何もない。」と捨てゼリフでもあり、正論を言われてしまいました。
内定をもらった際に、エージェントの「絶対断るべき」というアドバイスではなく、それまで関係のあった上司を信じて会社に残ったのですが、こんな捨てゼリフを言われて正直ショックでしたね笑
でも、私の詰めの甘さによる結果であるのは間違いないと思いました。
大手企業で、ある程度自由気ままに仕事ができる環境だったので、そこに満足してしまっていた自分がいたことは確かです。
結局内定辞退から、2年近く当時の会社に居座ることになってしまったのですが、その2年は自分にとってはあまり意味のない時間を費やすことになってしまいました。
現状の環境ではこれ以上の成長ができないと感じた場合は、すぐに転職した方がよいと思います。
カウンターオファーを出された場合の対応
会社を辞める際に、こういったカウンターオファーで悩んでいる方も多いと思います。
私も、どうするかかなり迷いましたが、結局は転職の意思の強さが問題だと思います。
とはいえ、初めての転職という方は、迷うことが自然だと思うので、じっくりと仕事について考える良い機会だと思います。
カウンターオファーをだされた場合は、次のプロセスで、カウンターオファーを受けるかどうか判断してみてはいかがでしょうか。
転職活動歴ありのレッテルを貼られることを気にしないタイプか
日系企業はささいなことでも人事情報として記録を残します。
一度退職を宣言したあなたは、反逆者として、社内でひそかに指をさされる存在になります。
カウンターオファーが魅力的でも、今後社内で出世していくのは難しいかもしれません。
出世にも興味がなく、周りにどう思われてもいいと思っている方であれば、カウンターオファーを受け取ることもひとつの手段でしょう。
ただ、少しでも後ろめたい気持ちを残して働きたくないのであれば、きっぱりとお断りすることをおススメします。
そもそも転職活動を始めた理由を思い出す
まずは、そもそも転職活動を始めた理由を思い出しましょう。
カウンターオファーによって、自分の転職したいと思った欲望が満たされるのかを確認してください。
私の場合は、年収というよりも、仕事の内容の部分が大きかったのですが、年収を上げたいという方も多いと思います。
今の会社の給与テーブルでは、年収交渉ができないという方は、例えば海外駐在をさせてもらって、駐在手当によって年収を上げるということも可能だと思います。
転職活動をしたいというきっかけがカウンターオファーによって満たされるのかどうかをしっかりと確認しましょう。
ここで、当初の思いが満たされないのなら、話し合いの土壌に立つ必要はありません。
きっぱりとお断りして、当初の目的通りの転職をされることをおススメします。
カウンターオファーの内容をしっかりと書面で残す
自分が満足できるカウンターオファーをもらったのであれば、その内容を書面で残してもらいましょう。
私の場合、カウンターオファーは上司との「紳士協定」というかたちで、周りには内緒で話をすすめてしまいました。
これが失敗の原因だったと後で、後悔しました。
人によっては、土壇場で、「そんな話はなかった」などと言いかねないので、カウンターオファーが提示されたら、その内容をしっかりと書面で残してもらうようにしましょう。
書面に残すことによって、相手にもカウンターオファーの内容に責任を持たせることができます。
カウンターオファーの実現が確認できる期日をはっきりさせる
カウンターオファーの内容に納得がいくのであれば、あとはそれの実現可能性です。
カウンターオファーの内容をいつまでに実現できるのか、確認できるのか、期日をはっきりとさせておきましょう。
条件によっては、上司だけでは確認できないと思うので、上司経由で関連部署の方に、いつまでに実現できるかどうかを確認してもらう必要があります。
内定先への返信期限もあると思うので、しっかりと期日までに実現可能かどうかを確認してもらうようにしてください。
カウンターオファーが実現できるように、実現予定日も、書面に残しておきましょう。
まとめ
今回は、カウンターオファーを信じて会社に残ったものの、結局全て実現されずに転職に至った私の実体験をお伝えしました。
カウンターオファーは一般的に、「紳士協定」のもと実行されることが多いようですが、必ず内容を期日つきで、書面で残しておくようにしましょう。
ちなみにカウンターオファーを受け取った人の、約50%以上の方が、1年以内に退職しているという記事を見たことがあります。
条件面で改善されたから残るというわけではないのかもしれないですね。
結局は、その会社の社員の雰囲気だったり、文化だったりが、自分にあってないから転職をするという方が多いのではないでしょうか。
私も、カウンターオファーが実現されても、結局なんやかんやで、組織の文化に嫌気がさしてまた転職活動をしていたと思います。
どうせ辞めるならはやく辞めて、次の新しい環境で自分を磨いた方が自分の経験につながると思います。
個人的には、「辞めたいと思ったときが、辞め時」だと思います。
後悔のない選択をしてください。